住みたい地域で安心して暮らすことができ、
生きがいを感じられる生活の場づくり
自分らしさが尊重され、
人としての誇りと自信を取り戻せる居場所づくり
温かさ・優しさ・人としての絆を
大切にした、誰もが生き生きと
暮らすことができる地域づくり
精神障がいのある方が、
人としての誇りと自信を回復し、
何よりも自分の希望・要求・意思に基づいて、
人に気兼ねすることなく、臆することなく、
自分らしい人生を歩んでいけるよう
私たちはサポートします。
ごあいさつ
「障がいがあっても働きたい。誇りが持てる仕事がしたい」というメンバーの切なる願いに応えるため、自主製品である石けんの開発に取り組み、多くの市民の方々の賛同・協力を得て、平成7年「リサイクル石けんセンター」という、作業所から立ち上がった地域立地型の小規模な社会就労センターが誕生しました。
平成9年には、県内で初めて精神障害者地域生活支援センターとして認可され、「リサイクルせっけんセンター」に附置する形態で「ぱる・おかやま」の活動を始めました。
岡山は、医療を核として密度の高い精神保健福祉サービスが提供されている地域です。医療を背景とせず、入院機能も持たない社会就労センターや地域生活支援支援センターで、精神障がいのある方々が地域の一員として、あたりまえの生活を築くために何ができるのか、何を求められているのかを、試行錯誤しながら活動を続けてきました。
法人設立から20年。これまで多くの方々の支えにより、節目の年を迎えることができました。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
あすなろ福祉会の目指してきた活動の使命は、「リカバリーを促進するサービスやコミュニティを作っていく」ことです。「リカバリー」とは、生活上の困難な状況から、自ら主体的に、新たな人生を構築していき、その人なりの生きがいや生活を取り戻していくことを意味しており、希望を持つというのは重要な要素です。
「働けなくても、飽きっぽくても、ほんの少ししか仕事ができなくっても、のみ込みが悪くっても、ぶつぶつ独語していても、ちょっとはずれたことを話しても、人付き合いが悪くっても・・・一人の人間、彼の人生は彼のもの」
法人設立時より私たちスタッフには、メンバーを障がい者として捉えて築く専門職業的対人関係ではなく、人として受け止め、人としての良さを「信じて・待つ」、関係性のあり方が問われていました。障がいのある仲間たちへのより深い理解とそして何よりリカバリーの可能性や希望を大切にした姿勢は、「あすなろらしさ(・・・)」として、今日まで大切に受け継がれています。
当法人はこれまで、通所授産施設、地域生活支援センター、クラブハウス、グループホームと、地域生活支援を充実させるための支援を充実させてきました。現在では時代の流れとニーズに合わせ、施設形態やサービス内容を変化させてきました。
これまでの活動において「リカバリー」を遂げた仲間たちは、次々に他の仲間たちの支えてとして「希望は伝染」していきました。リカバリーは一人でなされるものではなく、仲間と共に歩むことで、お互い影響を与えることができると実感しています。
「自分に誇りを持ち、自分らしく、自分自身の人生と自ら生きる希望を回復(リカバリー)し、勇気をもって初めの一歩を踏み出す」場と時間と支えの提供があすなろ福祉会の軸となる「サポート」です。
人と人のつながり、地域とのつながりに支えられ、多くの方々のお力添えにより、これまで活動を続けることができました。障がいのある仲間たちが、豊かで生きがいのある人生を送ることができるような社会を築いていけるよう、皆さんと共に様々な垣根を越えて、想いや信念を形にした活動を続けていきたいと思います。
皆さま、これからも私どもをよろしくお願い申し上げます。
社会福祉法人あすなろ福祉会
理事長 杉原 綾乃